Singer Song Writer

2020.2.5

2020.2.5(水)On Sale
Major 5th Album
「NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST2」
セルフ・ライナーノーツ

「BEST」セルフライナーノーツ

2016年にメジャーデビューした時のアルバム名は『NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST』
デビュー前の作品を全部まとめたものだったからつけた「BEST」という言葉。
でも今作は、そこから毎年アルバムを出させてもらえたことや、
その作品をお客様やメディアの皆様、チームの皆が丁寧に、大事に支えてくれたからこそ作れた「BEST」なんです。
皆様に心から感謝を込めて。
「BEST」と名付けたこの曲で『 NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST2』幕開けです。


「東京タワー」セルフライナーノーツ

何もうまくいかなくて
でも 答えはわかっていて
でも 自分をコントロールできなくてとっさに車で向かっていたのが東京タワーでした。
キラキラした夜景がどんどん増えていく東京で
まるでろうそくみたいに暖かくてなんだか柔らかくて。
どんな時代もここに立っていて。
辛くてどうしようもなくて行ったのにそこで感じるものを私は携帯のメモにピコピコ打っていました。
そんなことをしてる自分が嫌だったけれどその言葉は2ヶ月後、この大切な曲に生まれ変わりました。
人が作った建物や夜景に救われた夜。
今度はお礼を言いに、また東京タワーへ行こう思います。


「ちっとも知らなかった」セルフライナーノーツ

私の周りには良い意味で自分の性格と真逆の方が沢山いて、自分の嫌だなと思う部分を全く違う価値観で受け止めて広げてくれています。それはアニメラディアンと関わらせて頂いて改めて気付けた部分でした。
現実的な曲が多い私ですが、「空・羽・飛ぶ」という広い世界観で曲を書くことができたのもラディアンの力。
人や出来事を通して自分が知らなかった世界に出会って、もっと素敵な人になれますように、
そんな想いの曲になりました。


「ふふ」セルフライナーノーツ

『虐待防止をテーマにした曲を書く』
赤ちゃんを産んだこともない 子どもを育てたこともない 虐待も受けていない私が何を書けばいいのだろうと思いました。
でも、虐待の問題と向き合い、活動をされている皆様と話してみて、そんなこと言ってる場合じゃないと感じました。
核兵器も戦争もないこの日本で、こんな悲しいことが起こっているのなら、まずはそれが起こらないようにどうしたらいいのか考えるきっかけにこの曲がなれたら嬉しいです。
カワムラヒロシさんと沢山話し合い完成した曲です。
LaLaTVの皆様、虐待防止に向き合う各団体の皆様
貴重な経験をくださりありがとうございました。


「ばけもの」セルフライナーノーツ

笑っていたと思ったら1秒後には泣いていたり、その10秒後にはもう戦っていたり。
女性の感情や感覚というものは血液みたいにどんどん流れ、その体から見える毎日は、どんぐり位の些細な出来事もスイカ位大きく見えてしまいます。
髪を振り乱してはスイカを割り、すぐ髪を整えてまた前を向きます。
この繰り返しが毎日。毎日。毎日。毎日。
だからです。
だから1秒後には綺麗な笑顔で笑って強く美しくどんどん変身していく。
ドラマに登場する個性豊かな4名の女性と頑張る女性へリスペクトを込めて出来た曲です。


「雨のように泣いてやれ」セルフライナーノーツ

雨女の私は野外の夏フェスでも大雨でした。
そんな大雨のステージでも泣いたり笑ったり真剣だったり
お客様は色々な表情を見せてくれた。
女性なら大人になればなるほど男性ならきっと小さい頃から「泣いちゃいけない」という思いが
あるけれど辛い時も感動の時も涙を流せるのは人間だからこそ。
それはきっと意味がある大切なことな気がしました。
言葉にするほどじゃないけど小さくても色々なことがある毎日に思いっきり泣く機会を雨女の私は作れるかもしれません。


「甘っちょろい私が目に染みて」セルフライナーノーツ

今まで書いた曲の中で一番小説のような ポエムのような。
そして自分の中でも一番大好きな曲になりました。
私は自分のやることに自信がなくて、あげようと思えば短所がいっぱい出てきます。
出来ることといえば頑張ること。
だから「頑張ろう」とか「自分と闘う」とか、そういう曲がどんどん増えていきました。
でも、そんな自分のことも認めてあげて それで良いじゃないかって初めて抱きしめられた曲です。
そう出来たのは周りにいる皆のおかげです。
きっと下手なダンスでも愛おしいと思ってくれる人がいるんだと思います。


「相棒」セルフライナーノーツ

私は車がとても好きで20歳から乗り続けています。
運転が好きなのは勿論なんですが車は一人の時間を過ごせる貴重な空間だったりもします。
Volkswagenさんの車をお借りしながらツアーに回ったり仕事と家の行き来をする毎日が
そのまま曲になりました。
人じゃなくても相棒と呼べる大事な存在がある悪くない毎日です。


「Don’t」セルフライナーノーツ

小さい頃テレビで見ていた「笑ゥせぇるすまん」
そのインパクトと記憶は強烈で、主題歌のお話を頂いた時は正直自分には無理ではないかと思いました。
でも改めて脚本を読ませて頂いて、子どもの頃に昔話で教わったような感覚や、喪黒さんにお仕置きされる側の気持ちを大人になった今理解できたり、自分が曲で取り上げるテーマと共通していることに驚き、是非やらせて下さいと言いました。
メジャーデビューして初めて主題歌となれた作品が「笑ゥせぇるすまんNew」だという事、
そしてこのアニメとチームの皆様があって「Don’t」が出来たこと、死ぬまで自分を支えてくれそうです。


「かかってこいよ」セルフライナーノーツ

会ったことのない人同士でもSNSで言葉を交わせる。
良くも悪くもすごい時代です。
携帯電話が無かった頃、心の内は相手の目を見て言葉に発するしかなかったから、相手を傷つけることも受け止めることも力が必要だったし、その時の雰囲気や相手の表情などの一つ一つはその後も五感に刻まれているものでした。
今回アニメ「メガロボクス」のエンディングテーマのお話を頂いて脚本を読み、肉体とギアテクノロジーを駆使して闘うメガロボクスは今のSNS社会、リングに飛び込むジャンクドッグは携帯もなかった時代、そんな風に重なって書き上げた曲です。
自分もSNSに頼っているからこそ、沢山の言葉に迷ったり傷ついたり悩んだりします。
それを発する誰かのことで悩むことより、直接言い合ったりできる大事な仲間と、何が足りなくて何を鍛えて何を目指してリングに立つのかと向き合う。
人間にしか出来ない大事な部分を改めてジャンクドッグの姿から感じたことで書けました。
自分も見ていた「あしたのジョー」50周年の今、沢山の人の力で新たに生まれ変わったメガロボクスに関われる事、
心から嬉しく思います。
だからこそ、その人には自分らしい毎日がやってくる。


「N」セルフライナーノーツ

NHKさんの番組でパラアスリート、走り幅跳びの中西麻耶選手と出会わせて頂き書いた曲です。
事故で右足を切断し義足となり、そこからパラアスリートになるまで、
映画何本分にもなりそうな彼女の人生を聞かせてもらいました。
健常者と呼ばれる私は「障がい」のことを書くことは避けてしまっていたけれど、
彼女との出会いで私なりの答えがハッキリ見つかりそのまま歌詞にしました。
中西選手がジャンプをする時のシルエットがNに見えたこと、
中西のN
NakamuraのN
NHKのN
想いがこもった一文字です。
2019年には世界選手権で金メダル、2020年東京五輪にも出場されます。
人として女性として、麻耶ちゃんに出会えたこと、私にとってとても大きな出来事です。


「新聞」セルフライナーノーツ

私は日々、連絡やニュース、移動の際のナビなど、携帯電話が手放せない生活を送っています。
ある朝いつものようにポストに届けられた新聞に、ふと、紙の匂いや手触りや重さ、
記事のレイアウトに温度を感じたことがこの曲を書くきっかけになりました。
ポケベルすらなかった頃は、人対人のやりとりが中心で、不便もあるから五感を沢山使って生活していた気もします。
一人でも生活しやすくしてくれている携帯電話も大切な今、五感を通して人と付き合っていく喜びを
今の子ども達に伝えられたりするのは、ひょっとしたら私達が最後の世代なのかもしれないなと思いました。
そんな人の温度が伝わるような曲になっていられたら嬉しいです。


「大人の言うことを聞け」セルフライナーノーツ

「そんなのやってみないとわかんないじゃん」「私の何がわかるんだ」と大人によく反発していた私。
でも今は10代の方と話をしてると、「それは・・・」と私が口だししそうになります。
自分が経験した事で道案内をしてあげたくなっているのかもしれません。
大人の言ってる事がただ自分勝手に言ってる事なのか、いつか君の為になると思って言ってる言葉なのか、
受け止め方は君次第。
でもどちらかわからないのもしょうがない。
それならば大人の言う「言葉」を沢山聞いた上で、納得したり、そんな風にはなりたくないと思ったり、
いい見本も悪い見本も全部自分に蓄えて、何十年後に君らしいかっこいい大人になれますように
と思って書いた曲です。


「メジャーデビュー」セルフライナーノーツ

自分達で試行錯誤しながらやってきた音楽。
事務所に所属したりデビューをしたら形も変わってしまうものだと思っていました。
でも、その心配はすぐ消えました。
ご飯を食べたり、朝までお酒を飲んで話をする時間を沢山作ってくれたチームの皆。
ぶつかることもあるけれど、家族の様になったチームは私以上に大切に「NakamuraEmi」を進めてくれました。
音楽を広める力に長けていますが、私の音楽が苦手な人にも音が届くのがメジャーの力です。
色々な言葉が飛び交うこの世の中で、自分の芯を忘れないこと、このチームに出会い、全国各地のメディアの皆様や
お客様と出会えた感謝の気持ちを残したくてこの曲ができました。
デビューからもうすぐ1年、私はとても幸せです。


「チクッ」セルフライナーノーツ

この曲をVol.3で発表したのが5年前。
あの頃の私は、良いことが起これば
「何か裏があるんじゃないか」
「こんなに良い事続きなんて嫌なことが起こる前兆だ」
何に対しても疑い深くて、素敵な事をそのまま受け止められていなくて、
いつか素直に喜べる素敵な女性になれたらなと思ってこの曲を書きました。
その5年後、現在の私はというと、素直ではないけれど、あの頃みたいに疑うことよりも、良い事が続いてくれることの貴重さをひしひしと感じるようになりました。
そんな今の自分で改めてこの「チクッ」を歌いたいなと思って、今回思い切って再録音しました。
前回のバージョンとの違いも楽しんでもらえたら嬉しいです。