Sakai Yu LONDON LIVE Rreport

2012.11.11 Yu Sakai LIVE in LONDON

2012年11月11日(日)イギリス・ロンドンにて、「Yu Sakai LIVE in LONDON」が行われた。
会場はカムデン・タウンにある数々の名演が行われたライブハウス「Jazz Cafe」。

この日のゲスト「AJ Unity feat. Nate James」がオープニングアクトを終え20:30をまわったところで、大きな拍手と歓声に迎えられてさかいゆうが一人でステージに登場。ロンドン初ライブへの期待からか、すでに会場は十分な熱気に包まれている。

グランドピアノの椅子に腰掛け、最初にさかいが奏で始めたのは、いわずと知れたビートルズの名曲「Across the Universe」。記念すべきライブがいよいよピアノ弾き語りによってスタートした。

誰もが知っている曲とあってか、イントロで観客もどこか値踏みするような雰囲気をのぞかせていたが、さかいの伸びやかな声が響いた途端、会場からは歓声が上がる。そして曲が終わると同時に盛大な拍手が送られた。

1曲目が終わるとバンドが登場。

今回のバンドは、ベースに日野”JINO”賢二、ドラムに望月敬史を迎えたトリオ編成のスタイル。 彼らの繰り出すタイトで黒いリズムに導かれ、艶やかな鍵盤の音色を響かせながら2曲目「Jammin'」がスタート。その後の「SHIBUYA NIGHT」まで、ファンク色の強い演奏とともに生き生きと映えるさかいの自由自在なボーカルが、確実にオーディエンスを魅了してゆく。

演奏が終わると会場からは大歓声。ここに来て観客も“さかいゆう”というミュージシャンの実力を認めたのだろう、場内の熱気が溢れるムードに変化しているのがわかる。

MCでは英語で今回ロンドンに来ることができた喜びと感謝を丁寧に語ったあと、「日本の独自のジャンルであるJ-POPの曲です」との紹介を交えながら、さかいは自身のデビュー曲「ストーリー」を披露。

のちに本人も語っている通り、この「ストーリー」がセットリストの中で一番の盛り上がりを見せていた。

続く「ソングライダー」では、緩やかなレゲエのリズムを楽しむようにして観客も肩を揺らして踊っている。

ここで一旦バンドは退場し、さかいソロのコーナーへ。再度グランドピアノへ移動し「How Beautiful 〜English ver.〜」が始まる。一気に美しい歌声に包み込まれた会場は、それまでとは違ったたおやかな雰囲気に満たされ、観客は更にその世界へ引き込まれていく。

続いて始まったのは、さかいお得意の一人打ち込みコーナー。今回イギリスの好きなアーティストの曲をやりたいと自身で語っていた通り、まずはNYライブでも披露したSADEの「Kiss Of Life」をプレイ。

ボイスパフォーマンスによるリズムをループマシンに録りこみ、コーラスを徐々に重ねてゆくというトリッキーなパフォーマンス。最後は自分でループマシンのボリュームを小さくするという姿で観客の笑いを取りつつ、圧巻のステージングに大声援が送られていた。

続いての曲はなんとレディオヘッドの大ヒット曲「Creep」。原曲とは異なる打ち込みのアレンジにピアノループを重ねた無機質なサウンドで始まったものの、歌いだしの一言目で「Creep」だとわかった途端、観客はこのサプライズに大興奮。会場の盛り上がりはピークへ。

その後再びバンドメンバーが登場し、ハードな演奏で「ケセラセLIFE」、これに続く「Superstition」はStevie Wonderの原曲とは違ったクールなアレンジながら演奏はあくまで熱く、会場はまたもヒートアップ。

最後に音楽を始めるきっかけにもなった亡き親友について歌った最新シングル「君と僕の挽歌」を見事なまでに力強く歌い上げ、本編が終了。

熱烈な拍手に応え、アンコールに登場したさかい。歌うのは東日本大震災のチャリティソングとしてリリースした童謡「ふるさと」。あえてシンプルに仕上げられた心温まる弾き語りに観客は深く聴き入り、会場からはまた惜しみない拍手が送られた。そしてラストにはさかいがリスペクトするD'Angeloの「Brown Sugar」をプレイ。観客の中から1人の女性をステージに上げ、彼女に歌ってもらうという一コマも。すると今度はオープニングアクトをつとめたNate Jamesが飛び入りでステージに登場。

さかいバンドとNate Jamesとのセッションが繰り広げられるという晴れやかなフィナーレを迎え、さかいゆうロンドン公演は大盛況のうちに幕を閉じた。

公演詳細

2012.11.11 Yu Sakai LIVE in LONDON / JAZZ CAFE / 観客約300人

  • M1.Across the Universe(BEATLESカバー)
  • M2.Jammin'
  • M3.SHIBUYA NIGHT
  • M4.ストーリー
  • M5.ソングライダー
  • M6.How Beautiful
  • M7.Kiss Of Life(SADEカバー)
  • M8.Creep(RADIOHEADカバー)
  • M9.ケセラセLIFE〜superstision(Stevie Wonderカバー)
  • M10.君と僕の挽歌
  • ---Encore---
  • M11.ふるさと
  • M12.Brown Sugar(D'Angeloカバー)