Canvas

オフィスオーガスタが新たに立ち上げた
新人発掘・開発プロジェクト。
イベント出演や制作サポートなどを通して
新人アーティストに多様なチャンスを提供していきます。

CANVAS

TOPIC

「CANVAS. vol 3」11月20日(土)無料ライブ配信決定!

新人発掘・開発プロジェクト「CANVAS」、今回はシューズブランドKEENが展開するYouTube音楽番組「Festival TV on KEENSTREAM」とジョイントするスペシャル・プログラムとして開催が決定。現在「Festival TV」内でユニバーサル・ミュージックが運営する音楽配信代行サービス「Spinnup」と共に「Canvas」が有名無名を問わず新人アーティストをレコメンドするプログラムが進行中だが、今回その拡大版が11月20日(土)に生配信されるかたちとなる。
気になる出演者は今年8月に惜しくも解散したFAITHのヤジマレイとレイキャスナーが結成した新ユニット「ReiRay(レイレイ)」が初パフォーマンス。コロナ禍にも関わらずライブの動画が話題となり注目を集める若手ホープのRoots Music / Reggaeバンド「ASOUND(アサウンド)」。そしてZ世代を代表するラッパーとして支持を集め、Spotifyでは既に3万のマンスリーリスナーを獲得する「Tok10(トキオ)」がパフォーマンスする。MCには「Festival TV on KEENSTREAM」からジョージ・ウィリアムズが参加し期待が高まるラインナップで新代田FEVERから無料ライブ配信される。
配信プラットフォームはOfficeAugusta YouTube Official Channelに決定。
全編無料で配信されるので、是非アクセスした後リマインダーをオンにしてライブ当日を迎えていただきたい。


EVENT



フライヤー


-Canvas presents Newcomer Live-
CANVAS vol.3 feat.Festival TV on KEENSTREAM & Spinnup

日程
2021年11月20日(土)
配信スタート
18:00
配信プラットフォーム
OfiiceAugusta YouTube Official Channel
https://www.youtube.com/c/OfficeAugusta
出演者
ReiRay、Tok10 、ASOUND
MC
George Williams
フライヤー

 音楽プロダクション・オフィスオーガスタが運営する新人発掘・開発プロジェクト「Canvas」 のニューカマー・ピックアップ・イベント「CANVAS vol. 3」が11月20日(土)18:00から無料ライブ配信で開催された。場所は、vol.1からおなじみの新代田FEVER。
 今回はアウトドアフットウェアブランドKEENが展開するYouTube音楽番組「Festival TV on KEENSTREAM」とジョイントするスペシャル・プログラムとして開催され、現在「Festival TV」内でユニバーサル・ミュージックが運営する音楽配信代行サービス「Spinnup」と共に「Canvas」が有名無名を問わず新人アーティストをレコメンドするプログラムが進行中。今回はその拡大版としての意味合いも持っている。
 MCには「Festival TV on KEENSTREAM」からジョージ・ウィリアムズが参加。今回集まった個性の違う3組のアーティストと飾らないトークを展開した。また、ステージ上はサボテンなど様々な植物で彩られ、それがアーティストによって変わっていくというのも見どころのひとつだった。

 まずは、MCのジョージが登場して、画面の前のオーディエンスに挨拶。
「Bigなアーティストも最初はBigじゃないからね。当たり前だけど。今日出てくれる3組のアーティストがもしかしたら3年後には超Bigになってるかもしれない! そんな彼らから何かを感じてくれたらうれしいです」

ASOUND 写真

ASOUND 写真

ASOUND 写真

 ジョージのコールに続いて登場した1組目は、ASOUND。ARIWA(vo)、Couta(key)、Soma(b)、Manaw Kano(Dr)の4人編成で繰り出されるのは、ルーツレゲエ直系のとにかく気持ちのいいサウンドだ。ただ、ベースにレゲエはあっても4人の個性が合わさるとジャンルレスな音楽になるというのが彼らの最大の魅力だ。1曲目「いつの日か」でのピアニカを使用したイントロや、浮かび上がる情景に色をつけていくようなARIWAのボーカルなど、随所にポップセンスが光る。それは例えば次の「Feel it」でも存分に発揮されていた。よりルーツレゲエ色の濃い曲ではあるが、演奏のツボはしっかり押さえつつ、軽やかに聴かせる実力がすでに備わっているのだ。「できたばかり」という新曲「Nature」では、しっとりとしたソウルを聴かせ、続く「Everything Good」はアフリカンビートを感じさせるリズムを織り混ぜるなど実に多彩。ラストは「moni moni」。フィッシュマンズ的アプローチのサウンドの上で〈惑わされるな 転がされるな〉というリリックがリフレインして染み渡っていく。
 終演後にはジョージとARIWA & Somaがトーク。結成の経緯やこれまでの活動などが語られていく。最後に「今後はどのようなバンドを目指していきたい?」という質問にARIWAが答えた。「8月に初のEP『Feel It』をリリースしたので、もっとオリジナルを増やしていきたいですね。ゆくゆくは世界共通で聴いてもらえる楽曲をつくりたい」

Tok10(トキオ) 写真

Tok10(トキオ) 写真

Tok10(トキオ) 写真

 次にステージに登場したのは、Tok10(トキオ)。Z世代ラッパーとして早くから注目を集めている逸材だ。彼のラップスタイルは、韻を踏んでフロウする以上に言葉がリズムに直結しているところだ。だからこそ、ステージでより映える。また、そのメッセージは決してアジテーションになることはなく、自分自身の奥深くから掴み取った感情をそのまま言葉にして伝えている無垢なものだ。だから、2曲目に披露した「Chill out」で穏やかな日常を描写することができるし、3曲目「You are the”1”, my girl」では真っ直ぐなラブソングを届けることができる。そこに彼自身の実感(フィクションかノンフィクションかという問題ではなく)が息づいているのだ。6曲目「Honey」の前にはこんなMCを披露した。
「僕の大事な人に向けてつくりました。大事な人っていうのは自分自身も含まれていて、だから自分に向けてつくった歌でもあります」
 アコギとフィンガースナップのみというシンプルなトラックの上で、悩みや不安、強がりなどをストレートに表現していくリリックが胸を打つ。全9曲、Tok10がこの日だけのアートを思い切り描いてみせた。
 ジョージとのトークでは、フリースタイルラップでMCバトルからキャリアを始めたこと、自分でMVを制作し、最終的には映画を1本撮りたいという野望を明かしていった。
「最近自分の型に縛られている気がするので、もっと自由にやっていきたいですね」と、ステージ直後に自分の殻を破る宣言をするあたり、やはりただ者ではない。

ReiRay 写真

ReiRay 写真

ReiRay 写真

  今回のトリを務めたのは、ReiRay。今年8月に惜しくも解散したFAITHのヤジマレイとレイキャスナーが結成した新ユニットだ。「実は今日が初ライブ」(レイキャスナー)という記念すべき日となった。「今日からスタートするという希望と決意を込めて歌います」(ヤジマレイ)と二人のハーモニーから始まったのは「New Life」。
 ツインボーカル&ツインギターから放たれる彼らの音楽は、自由と雄大さを感じさせ、それは音楽を始めるワクワク感や、どこまでも尽きない情熱に支えられている。ビートの乗り方も軽やかで、ウエストコーストの太陽と乾いた風が見えるようなサウンドスケープが心地いい。続く「Skate Girl」「Gummy Bear」と、サビでパッと視界が開けるようなメロディセンスに加えて、一筋縄ではないかないソングライティングの妙も感じさせ、例えばアメリカ西海岸出身のバンドCAKEなどにも通じるポップネスを持ち合わせているところも見逃せない。
 4曲目の「Free Ride」では、ゲストボーカルにAlina Saitoを迎えてパフォーマンス。彼らとAlina Saitoが出会ったのが9月に行われた「CANVAS vol.2」で、その時はAlina SaitoのゲストアーティストとしてまだReiRayという名乗る前の彼らが1曲参加していた。そこからわずか2ヶ月ほどで新曲を共作したというから驚きだ。3人のボーカルスタイルの個性がはっきり感じられ、ミドルテンポで心地いい曲だった。ラストは「Typhoon」。
「台風が過ぎた後には必ず晴れるように、辛いことや苦しいことがあっても必ずその先に明るい未来が待っていると信じてこの曲をつくりました。僕たち2人もずっとやっていたバンドを解散してしまって、そこから先の不安や悩みとかいろいろあったんですけど、またこうしてReiRayを始めてたくさんの人にサポートしてもらえて、今日こんなに楽しい日を迎えられて未来はまだまだ明るいと実感しています」(ヤジマレイ)
強引にでも目の前の扉をこじ開けるような力強いサビが印象的な曲は、世の中の雰囲気にもマッチして、これから先の素晴らしい未来を予見しているようだった。
 終演後のジョージとのトークでは、ReiRay以外の候補に上がっていたバンド名を明かすなど、終始楽しい雰囲気で終えた。
 パワーアップした「CANVAS」、次回以降も、どんな才能たちに出会えるか楽しみだ。

Text●谷岡正浩
Photo●永田拓也

出演者プロフィール

  • ReiRay(レイレイ)

    ReiRay(レイレイ)

    ヤジマレイ、レイキャスナーのツインボーカルユニット。
    ヤジマレイのグルーヴィな歌声とレイキャスナーの⽢い歌声を、洋楽ポップスのサウンドにのせて、22歳の等⾝⼤でリアルな気持ちを発信している。

    2014年 中学2年の時に出会い、バンド “FAITH” を結成。
    2020年 メジャーデビュー、2021年8⽉ メンバー脱退を機に ”FAITH” 解散。
    2021年10⽉ “ReiRay” として活動していくことを発表。

    ReiRay Linktree:https://linktr.ee/ReiRay_official

  • ASOUND(アサウンド)

    ASOUND(アサウンド)

    それはある日突然、必然の出会いで始まった。 才能に溢れる今注目の新世代バンド”ASOUND”。 Reggae、R&B、Jazzなどジャンルにとらわれない音楽性はノマド=遊牧民のように自由だ。 ”その時にやりたい曲を自分たちのやり方で表現すること” 毎回現場に合わせ音の彩りを変える変幻自在なオリジナル性溢れるスタイルでライブに来たオーディエンスを魅了している。しかも驚くことに結成はわずか1年前!である。
    NY留学を経験する若くして圧倒的歌唱力を持つ”ARIWA”、数々のバンドでステージをこなしてきた20歳キーボーディスト”Couta”、音楽の修行の為に上京してきた21歳ベーシスト”Soma”、そして18歳にして海外での演奏経験を持つ実力派ドラマー”Manaw Kano”の4人編成。

    最新音源EP「Feel it」:https://artists.landr.com/692531126788
    Instagram:https://www.instagram.com/asound_official_/?hl=ja

  • Tok10(トキオ)

    Tok10(トキオ)

    メルヘンチックに愛を奏でたかと思えば、突如としてダークサイドから世界をせせら笑う変幻自在のZ世代ラッパー。MVのためにクラウドファンディングを行い、noteにて音楽マネタイズの手法を公開するなど若手セルフプロデュースラッパーのアイコン的存在である。

    Tok10にとって、ラップは、「根源的で人間的なものを表現する総合アート」だ。彼にとってのラップは、第一にリズム楽器、ただし、ボイスパーカーッションやドラムなどとは異なり、リズムに言葉の意味を直接的に込めることができる表現形式である。
    一般にラップというと、アンダーグラウンドかつ反社会的なイメージ、あるいはセルフボースティング(自慢)やバトルによるディスり合いといったイメージが強いが、Tok10の目に映るラップの魅力は、もう少し根源的な人間の在り方に関わっている。それは、他の表現形態では伝えることが難しい、「生き物としての心臓の鼓動(リズム)+人間を人間足らしめている言語(ことば)」のコラボによる複合的な表現である。
    Tok10がトラックにのせて語るrhyme(韻)はそのままrhythm(リズム)へとつながっている。それが歌って踊れる彼の作品の心地よさ。

    最新配信Single「Chill Out」:https://spinnup.link/486354-chill-out
    Instagram:https://www.instagram.com/10_the_number_of_dreams/

MC

  • George Williams(ジョージ・ウィリアムズ)

    Alina Saito

    イギリスの父と日本の母をもつバイリンガル司会 DJ ナレーション 声優
    30年以上、ラジオ・ミュージックビデオ番組のDJ/VJ としてミュージックシーンの 最先端で活躍。
    インタビューでは日本に留まらず海外のビッグアーティスト ポールマッカトニー・ エアロスミス等も手掛ける。
    そのバイリンガルのトーク術は数々のバラエティ番組・スポーツ番組・料理番組 英会話番組で好評 TV 番組・イベントのMC として活躍。
    2020年よりKEEN公式YouTubeチャンネル内の番組「Festival TV on KEENSTREAM」のメインMCを担当している。

    Instagram:https://www.instagram.com/kungfugeorge/?hl=ja



フライヤー

 オフィスオーガスタが立ち上げた新人発掘・開発プロジェクト『Canvas』のvol.2が新代田FEVERで開催された。当初、有観客で予定されていたが、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて急遽無観客オンラインライブ配信となった。
 今回集まったのは4組。バンドあり、シンガーソングライターあり、マルチクリエイターありと、バラエティ豊かな才能たちが遺憾なくその片鱗を見せつけた。

Nozomi Kanno 写真

Nozomi Kanno 写真

最初に登場したNozomi Kannoは若干21歳のシンガーソングライターだ。『Canvas』ではデモテープを受け付けており、今回彼女はその中から選ばれて出演することとなった、まさに原石の才能だ。
 アコギ弾き語りで披露された「悪魔が眠る夜」と題された1曲目。その声が会場に響いた瞬間、風景が変わった気がした。美しさの中にゾッとするような冷たさを含んだ声は、Nozomi Kannoが紡ぎだすメロディと絡まり合い、心象風景の奥へ奥へと引きずり込まれていく。続く2曲目「Give a bark」にしても、決して明るくハッピーな歌ではない。でもそこには、聴く者の心を震わせるという音楽としての真実が確かに含まれている。
「出演が決まってから夜も眠れないくらい緊張しました。少しでも自分の音楽を届けられたらいいなと思います」
 「1990」でのレイドバックしたチルなビート感、「好きになれたらいいのに」で見せたピアノをベースにした深みのあるバラードなど、様々な音楽を吸収して自分のものとして鳴らしているのがわかる。また観てみたい、そう思わせるには十分すぎるほど鮮烈な印象を残した。

DADA GAUGUIN 写真

DADA GAUGUIN 写真

 DADA GAUGUINは、映像チーム「’n STUDIO」の代表ninでもある。そのため、ライブで使用されるアニメーションのクオリティは圧倒的だ。曲ごとに作家やテイストが異なり、より作品世界で描かれたイメージやメッセージが伝わりやすくなっている。アニメーション作品としても秀逸な「春の日」は、同調圧力や社会的無関心といった身近にある問題がテーマとなっている。サビで歌われる〈拗ねてばかりじゃ視力は落ちるよ 地獄の果ては地獄ではないよ〉という言葉がキラキラと光のように降り注ぐ。おもちゃ箱をひっくり返したようなポップなサウンドは、ボカロ的な手触りも残すサウンドメイクで一瞬たりとも飽きさせない。2曲目「シンセリアリティ」はシンガロングがフィーチャーされている曲で、ライブ映えする1曲だ。自分らしさって何だ?というメッセージも真っ直ぐ突き刺さってくる。 「最初の頃の僕も知ってもらえたら」という「balloon」は、映像なしのパフォーマンスという初期の匂いを残す曲だ。ゆったりとしたメロディからサビで一気にテンポアップする展開はまるでジェットコースターに乗っているようで、その完成度に驚かされた。大きな会場で観てみたいと思わせるパフォーマンスだった。

Alina Saito 写真

Alina Saito 写真

 シンガーソングライターのAlina Saitoは、耳の早い音楽ファンの間ではすでに話題となっている存在だ。まだ21歳という若さながら、今年1月にリリースした1st EP『Made of You』で確かな実力を見せている。疾走感が心地よいアーバンなネオソウル「Voice in the wind」では伸びやかで芯のあるボーカルの中に、独特のリズム感が備わっているところに天性のものを感じた。
「最初に自作した曲」と言う2曲目「記憶のモノローグ」では、モノトーンな感触のメロディに一筋の光が差すようなサビへのグラデーションを見事に表現した。
「ライブって楽しいなって思うことのひとつに、一緒に演奏するミュージシャンと影響し合って、お互いのいいところを引き出し合いながら歌えるというのが素晴らしいですよね」
 3曲目に披露した「Fly」では、Aメロの譜割りも鮮やかな印象を残しつつ、抑制しながらもエモーショナルに歌い上げる歌唱が素晴らしかった。EP収録の全編英語詞「Heartbeat」で配信上はライブ終了となったのだが、実はこの後カバー曲が披露された。権利関係で配信は叶わず、後日彼女のSNSでの公開となったが、その曲はアリシア・キーズの「If I Ain’t Got You」。オフィスオーガスタよりデビューし今年8月に惜しまれながらも解散したバンドFAITHから、Gt.Voヤジマレイ・Gt.Voレイキャスナーの2人をゲストに迎え、ピアノ+エレキギター+アコギという編成で披露した後、「もう10回は歌いたい」と茶目っ気たっぷりに言ったその姿に、彼女の音楽愛がしっかりと伝わってきた。



Set Free 写真

Set Free 写真

 トリを務めたのは、Vol.1にも出演して、いい意味でイベントを引っ掻き回した京都出身5人組バンド・Set Free。1曲目はディスコ+ギターポップな「TALK! TALK!」。5人それぞれの個性をそのまま音に反映したようなカラフルなサウンドは、タイトな演奏があって初めて成立するもの。ライブ巧者という表現がしっくりくるバンドだ。その中にあって、フリーな立場で踊ったりコーラスしたりカメラを煽ったりしてステージの主役に躍り出るワイニーの存在そのものが、このバンドがライブバンドであることを証明している。
 「ヘヴィメタ」と題された2曲目は、当たり前だが(と言い切ってしまう)、ヘヴィメタルではなく、むしろ直球のポップソング。とは言え何にも関係ないかと言えばそんなことはなく、歌詞の中に散りばめられた〈地獄〉〈血〉といったワードが確実に刺さってくるというセンスはさすがとしか言いようがない。次に披露した新曲「レスラー」でも、マッチョなイメージはどこへやら、ジングルのような派手なイントロからゆったりしたAメロ、クラップや掛け声などを用いたサビといった具合に、まるでプロレスの試合のようにくるくるとイメージが変わっていく。
 ワイニーのマイブームは「朝起きること」という告白から、「ねあかなこころ」「風にさらわれて」のアップテンポな2曲でフィニッシュ。「風にさらわれて」の途中に3・3・7拍子が入ったり、とにかく何が飛び出すかわからないセンスに溢れている。この日のパフォーマンスに敬意を評して京都風に言うなら、“けったいなバンド”だ。そして、“けったい”であるということはオリジナルだということ。それをさらりと見せつけたSet Freeに拍手を送りたい。
 今回は無観客配信ライブとなった『CANVAS Vol.2』。さらなる新しい才能との出会いと有観客ライブに期待して次回開催のアナウンスを心待ちにしたい。

(Text●谷岡正浩)

出演者プロフィール

  • Set Free

    Set Free

    京都を中心に活動中の5人組バンド。
    渋谷系・00 年代に影響を受けつつも、エバーグリーンなサウンドと遊びゴコロから真理を映し出すような歌詞が特徴。
    ちょっぴり甘くて繊細で、少年のような歌声。
    アイコニックなメンバー、「ワイニー」。
    個性豊かでカラフルなメンバー達が、独自のエンターテインメント音世界へ導く。

    オフィシャルサイト:https://artist.aremond.net/setfreeband/

  • DADA GAUGUIN(ダダゴーギャン)

    DADA GAUGUIN(ダダゴーギャン)

    2014年頃より活動するninによるソロプロジェクトで、自身が代表を務める制作チーム n' STUDIOと共に、音楽だけでなく映像や写真などの作品も制作している。

    現在、3名のクリエイターと共に、3つの新曲をアニメMVとしてリリースする企画を進行中で、第1弾の「春の日」は2万回再生され、インディーズアニメフェスタにノミネートするなど、国内外の短編映画祭にて上映された。
    第3弾も年内リリース予定。

    オフィシャルサイト:http://dadagauguin.chobi.net/

  • Alina Saito

    Alina Saito

    シンガーソングライター
    2000年2月3日生まれ。東京都出身。
    日本とオーストラリアのハーフでバイリンガル。
    2018年から本格的に音楽活動を開始、ライヴや楽曲リリースなどを行なっている。
    2020年7月に先行シングル「Night Owl」、2021年1月に1st EP「Made of You」をリリース。
    暗闇に燃える蝋燭のようなヴォーカリスト。

    オフィシャルサイト:https://alinasaito.com/

  • Nozomi Kanno

    Alina Saito

    2000年生まれ。15歳の時にギターをはじめる。
    独学で作詞・作曲を学ぶなかで音楽家という職業に興味を持ち始め、DTMを使用しての本格的な楽曲制作を開始。
    2000年代生まれならではの新しいクリエイティブ感覚と時代を超える普遍的なメロディが高い評価を得る。

    オフィシャルTwitter:https://twitter.com/nozomi_kanno



フライヤー

 なかなか思うようにライブに行けない日々が続く中、着実に日常を取り戻しつつあることを実感できる取り組みがスタートした。
『Canvas』と名付けられたこのプロジェクトは、山崎まさよしやスキマスイッチ 、秦 基博などが所属する音楽プロダクション・オフィスオーガスタが立ち上げた新人の発掘・活動支援プロジェクトだ。音楽の、そしてライブの火を消さないために草の根から活動していくそのマインドが何より頼もしい。
5月14日(金)新代田FEVERで行われた、第1回目となるショーケースライブ「CANVAS vol.1」には5組のアーティストが集結した。

畠山拓郎 写真
最初に登場したのは、去年北海道から上京して東京で活動をしているという畠山拓郎。アコースティックギターの弾き語りで全4曲を歌い切った。何と言っても特徴的なのはその声だ。独特の丸みと鋭さを併せ持った声は、歌の中で描かれる微妙な心模様を表現していく。そして、飄々としていながらも、実はエモいというところも魅力的に映った。
 ギターをストロークしながら語ったMCもまた独特だった。
「いつかまた必ず会いましょうといろんなアーティストが言っているのは本当だからであります。皆さんそれぞれ好きな音楽があると思うから、一人ひとりがそのアーティストのことを信じてあげてください」
 最後に披露した『最後の夜は』では、1曲の中で大きな物語の起伏を感じさせるメロディラインや、途中に用いられる大胆な転調など、ソングライティング・センスを感じさせた。

レトロリロン写真
 次に登場したのは、レトロリロン。Vo +AG、B、Key、Drと編成は至ってオーソドックスながら、そのサウンドは変幻自在。70年代ソウル、シティポップ、ジャズ、ラテン、レゲエ、ヒップホップなどの要素をさりげなくまぶすセンスの良さは、タイトでグルーヴィーな演奏技術があるから成り立つもの。そして何より涼音(Vo&AG)の紡ぐ言葉が日常感や生活感の枠の中だけに収まらず、そこからメッセージとしてきちんと発しているところにバンドの骨太な魅力を感じた。
「前と同じにはならないかもだけど、今はこのままでいいんじゃないかな」という現状認識を歌に込めた『朝が来るまで』の、必要以上に前向きでも後ろ向きでもないちょうど良さに気持ちが軽くなったような気がした。

Furui Riho写真
 3番手は、北海道をベースに活動するアーティスト、Furui Riho。打ち込みとキーボードをバックに圧倒的な表現力の歌を響かせた。ゴスペルをルーツに持つというだけあって、歌唱力は抜群、加えてヒップホップ・ネイティブを感じさせるメロディラインも秀逸。何より、歌における細かな表現力が群を抜いていた。
3曲目に披露した『嫌い』では、自分の容姿や性格など嫌いなところをあげていき、他人と比較し、〈でもそう 君は私にはなれない 同じものはいらない〉とアイデンティティーを自覚していく。希望でも慰めでもなく、自分自身の中に深く潜った記録として綴られる歌という点がリアリティーを感じさせる。
 ラストの『Purpose』ではきっちり韻を踏みながらリズムを繰り出すヴァースと伸びやかに歌われるサビでフロアを揺らしていった。

Set Free写真
 4番手に登場したのは、京都在住のポップロックバンド・Set Free。90年代渋谷系〜ギターポップ直系かと思いきや、それだけではない〝ややこしさ〟を感じさせるのがいかにも京都のバンドといった感じ。パンクやハードコアの持つ攻撃性や毒性も秘めているのがSet Freeの一筋縄ではいかないところだ。
 それは編成にも現れている。バンドの中で最もキャッチーな存在感を放つワイニーは、これといった担当があるわけではなく、曲によってコーラスしたり、フラフラしているだけの時もあったり、いかにも自由。MCでは、メンバーそれぞれの「尊敬する人」を事前にヒアリングして発表してくれたり。最後に披露した『くるくる』では2MCの一翼を担ったり。なんとも掴みどころがない。しかし、彼のパフォーマンスがあるからこそライブを実感できる。フロアを大いに盛り上げてくれた。

いつかのネモフィラ 写真

いつかのネモフィラ 写真
 トリを務めたのは、いつかのネモフィラ。VoにGt2人の3人組。今回は、BとDrをサポートに迎え5人編成でライブに臨んだ。切ないフレーズを爪弾くギターが響き、前海の歌が入った瞬間、フロアの色や温度が変化するのがわかった。一瞬で歌の世界に持っていくヴォーカル力がとにかく圧倒的だった。そしてヴォーカルだけでなく、例えば1曲目『逆にね。』の2コーラス目からアレンジをシンプルに変化をつけるバンドアレンジにも、彼らの基礎体力の高さが伺えた。
 もともとベースを弾きながら歌っていたという前海。約1年ぶりとなった今回のライブからベースはサポートに任せ、自らはヴォーカルに集中することで、その表現力はより彩度を上げたものになった。その新体制での一発目の曲となった『マジックアワー』は青春の終わりを感じた瞬間を歌にした曲。まるで刻一刻と色を変えていく空のように表現の深みを増していくヴォーカルと演奏が印象に残った。
 ラストは自粛中に書いたという『リタ』。もどかしさを表現したミディアムバラードが会場を包み込んだ。
 まったく個性もジャンルも異なる5つの才能が、真っ白いキャンバスに色をつけてくれたシリーズイベント『CANVAS』。今後の展開も大いに楽しみだ。

(Text●谷岡正浩)
(写真●永田拓也)

出演アーティスト

  • 畠山拓郎

    畠山拓郎

    北海道大沼町出身のシンガーソングライター。
    2018年からシンガーソングライターとして活動開始。ジャンルは主にポップス「生活に溶け込むような音楽」をテーマに楽曲制作を始める。
    2020年4月より活動拠点を東京に移し、ライブステージングに磨きをかけている。
    2021年2月、自身初となる音源『ラブソングがうたえない』の配信が各ストリーミングサイトで開始。
    https://linkco.re/5R2Sfgcf

  • レトロリロン

    レトロリロン

    2020年6月1日にシンガーソングライターである“涼音”を中心に結成されたレトロリロン。
    メンバーの多種多様な音楽性によって生まれるジャンルレスなサウンドと"明日"ではなく"今日"を生きようという歌詞が混ざり合い心震わせる、今注目のポップスバンド。

  • Furui Riho

    Furui Riho

    Furui Riho(フルイリホ)
    自身のルーツであるゴスペルから生まれた、ソウルフルな力強さそして透明感のある歌声を武器に、
    自身で作詞・作曲・編曲に携わる表現者。

    グルービーなサウンドだけではなく、心に訴えかけるそのリリックは彼女の人生そのものである。

    2019年に発表した配信Single「Floating feat. K-over」は2020年開催の北海道を舞台にしたコンベンション”No Maps”テーマソングに起用。2020年7月にリリースした「I’m free」はラジオ局パワープレイや各所サブスクリプションサービスで多数のプレイリストにリスインするとたちまちリスナーは拡大しリリースから間も無く10万回を突破。
    同年12月には名だたるアーティストのプロデュースを手がける若きトラックメイカー”maeshima soshi”が参加したRemixをリリース。

    拠点を地元北海道に置きFM-NORTHWAVEでは初のレギュラーラジオ「ななめに、ラブい。」がスタートと
    2020年は飛躍の年となった。
    2021年にはフジテレビ「TUNE」では2021年NEXT BREAK ARTISTとして紹介、更に全曲ラジオ局5局が加盟するJFLがセレクトする”MUSIC FOR THE NEXT”に選出されるなど人気爆発寸前の大注目シンガー。

  • Set Free

    Set Free

    大分出身・京都在住のメンバーを中心に結成。
    2018年、現在の体制で活動開始。
    渋谷系・00年代に影響を受けつつもエバーグリーンなサウンドと独自の歌詞の楽曲を武器に、 2019年のTOKYO BIG UP!!・ROJACK等オーディションで入賞を果たし、2020年に初の流通盤をリリースする等精力的に活動

    HP:https://artist.aremond.net/setfreeband/

  • いつかのネモフィラ

    いつかのネモフィラ

    2018年3月始動
    前海のソウルフルかつ繊細な歌声に
    色付けをするようなアコースティックギターを奏でる後藤
    そして豪快かつ寄り添うようなエレキギターの有末のプレイにより絶妙なバランスで成り立ついつかのネモフィラの音楽は要注目です。
    https://itukanonemophila.wixsite.com/itukanonemophila

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